12月になってしまった。
今年は本当に沢山の場所に行けた。中でも記憶に最も残るのは間違いなくスペインだ。
スペイン語もろくに話せないまま行った人生初海外一人旅は毎日がドキドキだった。
マドリードのバラハス空港では荷物が届かず、セビージャに着くなり下宿先の場所はわからず、ハプニングの連続だった。
でも不思議とそれも楽しかったのは一体どうしてだろう。旅があんなに楽しいと感じたのは初めてだった。
数日間だけだったがタジェールフラメンコでのレッスンは本当に刺激的だった。ラスゲアードもプルガールもゴルペさえもできないまま受けてソレアなんか習得できるわけがないのだ。己の力を思い知った。
そんな中でもマヌエル先生は優しく丁寧に、教えてくれた。プルガは夜のバルでフラメンコをしに僕を連れて行ってくれた。
今になってあの数日間を思い出す。
フラメンコは僕の想像を超えたアートの世界だった。よそ見なんかしてる暇もない、濃密な魂の舞。
もう一度行きたい、あのタブラオへ。